「え?何で?迷惑なんてかけられた覚えないよ?」
そう言うと、れみは優しく微笑みながら小さく「ありがとう」と言った。
「よし!メイクも整ったことだし!買い物の続きしよ!」
「だね!」
やっぱりれみは、泣きじゃくって辛く、悲しい顔よりも楽しそうに笑ってる方がれみらしいよ。
ショッピングモールの中を一周回ってから帰ることにした。
「あーー…お金が減った……」
「だねーー!でも、超楽しかった!」
「まぁね〜」
帰りは電車に乗った。
れみは違う駅で降りてしまった。
1人はやっぱり怖いな……。
駅に降りて、バスに乗るためバス停に行った。
「うわ…最悪…もうバスないよぉ…」
そりゃそうか、もう夜の8時だもんね。
仕方なく、竜也に迎えに来てもらおうと携帯の電源をつけると、画面には“充電切れ”という文字が。
「うわ…今日ついてない」
公衆電話を探すも1台も見つからなかった。
「ほんとついてない……」
仕方なく歩いて帰ろうとすると、
「何してんの?」
後ろから声がし、振り向くと竜也がいた。