「今日遅くねー?」


歩きながら田中君が言った。


「ごめんね。顧問の先生と話し込んじゃって」

「そうそう。先生すっごく面白くて。ね、真美ちゃん」

「うん。本当に先生じゃないみたいなの」


そうやって亜美ちゃんと二人で、テニス部の顧問の先生の話で盛り上がっていると、大久保君が割って入ってきた。


「あー。あの、今日も行くからな」


え。


今日も“そこ”に行くのー?


「俺も行くー。二人は?」


と、田中君。


「ごめんね、今日は私行けないや」


えっ。


亜美ちゃん行けないの?