「よ〜し、完了」

全て値札を付け終えると、ひとまとめにして袋に入れ取り敢えず棚にしまう。

「これでいつお客さんが来ても大丈夫」

ドアの方を見るが開く気配はない。

「…そうタイミング良くは来ないよね」


そして、客を迎える準備万端整ってから、早10日が経とうとしているが、未だ客が入って来る気配は、ない。

「はぁ〜」

静か過ぎる空間に、幾度となく、大きなため息だけが響く。

「…何やってんだろ、私」