8:10

待ち合わせ時間を10分も過ぎている

俺が通う高校は8時半登校で家から歩いて20分のところにある


だからそろそろ出ないと遅刻してしまう






「シュウ!」



右のほうから俺の名前を呼ぶ声がした


声がする方を向くと一人の少女が走ってきた




「おはよう、シュウ。遅れてごめんね」




「ハル。おはよ。寝坊?」




「えへ、そうなのごめんね早く行かないと遅れちゃう!学校行こう!」



お前のせいだろ、と思ったけど言わなかった


彼女の寝坊は久々だったから




「ん。」



俺が返事をすると彼女はにこっと笑った