次の日。
待ちに待った、吹奏楽コンクール地区大会、当日です。


弁当よし。
水筒よし。
譜面よし。

「お母さん、行ってくるね!」

「いってらっしゃい。後で見に行くねー!」


今日の私達の出番は、だいたい3時ぐらい。

18校が出る中学校大編成の部の、6番目だ。


お昼ご飯の時間とか、移動の時間を考えて、学校に11時集合になった。


「まーちゃんー。やばい、緊張する!」

「え、緊張するの早くない!?まだ楽器も出してないのに!」

極度の上がり性なんです、私!


「こな、大丈夫?本番はまだ先だから、リラックスしてー」

「そうだよ。こなはちゃんと吹けてるんだから、落ち着いて、ね?」

「は、はい!」

先輩にも心配されちゃった。

でも、先輩の言うとおりだよね。
私は頑張ってきたんだから、緊張しなくてもちゃんと吹けるよね。

隣にはまーちゃんがいる、先輩がいる。
自信を持て、私。


そう思うことにしたら、自然と緊張がほぐれてきて、学校での最後の音出しも、調子良く吹くことができた。


その後お昼ご飯を食べたら、コンクール会場に向かってバスで出発した。