『じゃあ、学校で待っておく。だから、話聞いてくれるか?』

「う、うん。わかった」

『じゃ、明日頑張れよー!おやすみ!』

「ありがとう。おやすみー」


桜木、本当に見に来てくれるんだ。

それに、話ってなんだろう…。
思わず返事しちゃったけど、学校で待ってもらっとくなんて、ちょっと申し訳ないなぁ…。


時計を見ると、もう11時になっていた。
早く寝ないと。

でも、ニヤニヤしたお母さんに呼び止められたから、寝るのはまだになりそうだと思った。


「こなー。今の桜木君って、彼氏ー?あ、去年の花火大会の時の子?」

「花火大会は別の人だし、彼氏でもないよっ。隣の席なの」

「ふーん。でも、なんで電話してきたのー?」

「明日のコンクール見に来て、その後話があるんだって」

「まぁ!それって絶対告白じゃない!」

「いや、ないない。桜木みたいな人が私に告白なんて、するわけないよ」

「いーや、告白だわー。だってこな、かわいいもん」

「やめてよっ。私、もう寝るから!おやすみ!」

「ふふっ、照れちゃって。おやすみ」


はぁ…。
お母さんってば、本当に親バカなんだから…。