駅前に着くと
剛志くんが背中を壁に預けていて。

あたしは妙に緊張した。


来る途中、
考えてはいたけど

やっぱりどう伝えればいいか
分からなくて。



「……剛志くん、」


それでも伝えなきゃ
いけない…

あたしは勇気を出して
声をかけた。


香乃の声に剛志が
顔を上げて、

目を見開く。