「あっ…」
「あの馬鹿っ」
苑雛くんと鸞さんの真面目コンビが頭を抱えた。
今あの人、ば ら し た。
「アカネぇ…いいの?」
“ま、いいんじゃね?もうじき神々のごみ捨て場に行くし”
そういう問題なのか?
「…な…一体、鳳凰と黒龍の関係って――」
「答えたらなんかあんのか?」
ガスッと、心臓の辺りを蹴る。
「、かはっ…」
「質問に答えるっつーなら、教えてやってもいいぜ?
こっちも聞きてぇことあるし…質疑応答のあとに殺してやんよ」
「待って!殺すのはアタシよ!」
「ちっ…」
すかさず突っ込んだ応龍さんに舌打ち。
恐ろしい、この人たちの会話。
「…の、飲もう…だから、関係を」
「家族だよ。親子なの、俺ら」
「っ」
目を見開く。
その考えはなかったのか、鳳凰を一人一人仰視した。
「ついでに言うと、青龍が俺らのジーサマ。
わかった?てめぇの愚行はみぃーんなバレてんだよ」
彼がどんな罪を犯したのか。
次世代神として目をつけていた青龍さんは、みんな知っているのだ。
次世代神として目をつけたから、側にいた。使役もされた。屈辱にも、耐えた。
四神も青龍が使えてる相手ということで、ただの人間に傅(カシズ)いたのだ。
だから安倍晴明は神格が上がった――。
「……くっ、くく…」
すべてを一言で悟った安倍晴明は、力なく笑った。