ヘイゼルグリーンの目玉から涙の洪水をおこしながら可愛い弟は助けを求める。

「お腹すいたよ」

せっかく整えた金色の髪を振り乱しながら可愛い弟は喚く。

「苦しい、苦しいよ 」

少し癖のある髪に指を突っ込んで頭をかかえた可愛い弟は呻く。

「ああもうだめ」

真っ白な肌を赤く染め、長いまつ毛を震わせながら可愛い可愛い妹は怒る。

「どうして言う通りにならないの」

そんな可愛い兄弟達を見つめながら、兄は決めた。
こんな所にはもういられない。出ていくしかない。誰も助けてくれない。
自分が、この子達を育てていく。