「んっ…」


ちょっと深いキスをした。


「…あれ?沙葵、香水つけてる?」


「え?何もつけてないよ~?」





「そっか。いや、なんかフルーツの匂い?みたいなのがしてさ」


「そうだったんだ!」


フルーツ…?


…ああ!




「もしかしてあれかな?帰りにフレッシュジュース飲んだんだよね!」


まだ匂いが残ってたのかな?


てか春の嗅覚ってすごいな!




「ジュース?こないだ行った駅前のカフェの?」



「そうそれ!今日帰りに竹内くんとばったり会ってね?たまたまそんな話になってテイクアウトして帰ってきたの」





お母さんも行きたがってたから、教えてあげなきゃ!





「…って春?どしたの?」




あれ~?!


「…………」


「お~い春く~ん?」


ヒラヒラ。


何故か固まってる春の顔の前で手を振る。


「春ー?」






「……竹内とね…」


「ん?今何か言った?」


小さい声だったから聞こえなかったよ~。