亜蓮の持っていた紙は、私が持っているチラシと同じ物だった。


亜蓮はおかしそうに目を細めて笑いながら言った。


「俺もそれ、アオを誘おうと思ったんだよ！でもこれって今週の土曜日に開催だろ？？明日じゃん」


私はそう言われて初めて気付いた。


もう一度、亜蓮の持っているチラシをよく見ると、確かにそう書かれている。


私はそれを聞いて、亜蓮の顔を覗き込んで言った。


「亜蓮、無理？？」


亜蓮は不安そうにしている私を見て、微笑んで首をふった。


その反応を見て私はパアッと顔を輝かせて言った。


「じゃあ！！みんなと一緒に出てくれる！？」


亜蓮はコクッと頷いた。


それが嬉しくて私は亜蓮に思いっきり抱きついた。


「うわ！！」


亜蓮はいきなりのことに声をあげ、体制を崩して尻もちをついた。


それでも亜蓮は嫌な顔一つせずに、笑って言った。


「アオ、ビックリするじゃん！」


私は6千万円に興奮したように、ギューーッと亜蓮を抱きしめて言った。


「だって嬉しいんだもん！！亜蓮がいたら優勝間違い無しじゃん！！」


亜蓮はゲームが得意で、よくいろんなゲームをしている。


私は仲良し6人組の中でも1番、亜蓮と仲が良い。


楽しいし、優しいし、趣味が合うし。


みんな私の名前を葵っと呼ぶけど、亜蓮だけ私をアオッと呼ぶ。


私は亜蓮から呼ばれるアオってあだ名が結構好きだ。