亜蓮はキョトンと首を傾げたまま言った。


「アオ??どしたの?」


「あ、あのね!!」


私が話そうとすると、亜蓮は私の肩を優しくつかんで、誘導するように一緒に男子トイレを出る。


私が亜蓮の顔をジーッと見ていると、それに気づいた亜蓮がアハッと笑って言った。


「アオは女の子だから。男子トイレにずっといたらいけないだろ」


私は亜蓮の笑った顔を眺める。


亜蓮がモテる理由がわかる気がする。


こんな風に笑われたら、女の子は好きになっちゃうよ。