「落としちゃえば…って、そんな横取りみたいなこと出来ないですよ」


「それを出来ちゃうのが恋なのよねぇ…」


と先生は遠くを見た


そこに慧が戻ってきた


「凜奈行くぞ、先生ありがとな」


「はーい…じゃあね、逢沢さん。いつでも話聞いてあげるわ」


先生は私に微笑みながら手を振っていた


「あ、はぁ…」


もぅ、先生がカンナちゃんにしか見えなかった


保健室を出て


慧の後ろを歩いた



もう下校時間らしく


帰宅途中の生徒がちらほらいた