トイレから出ると
女の人が立っていた


「慧くんが貴方を特別にしているのは逢沢だからよ?」

ワカッテルワヨ、ウルサイ、ウルサイ、


女の人は喋っているが

背中のゾクゾクに加え
頭をがガンガンして

耳に入らない


ワカッテルヨ、
ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、タスケテ、タスケテ



身体がガタガタ震え始めてるのがわかった

女の人はまだ喋っている


そのとき、私の携帯が震えて


私はすぐに電話を取った



「は、は、颯…助けて……」

颯も私が異常なことに気づいたのか

何か言っている。


携帯を床に落とし、私はその場で崩れ落ちた