後部座席のドアが開いた


「乗れよ」



足を一歩進めたが


祐吏の言葉を思い出す


「どうかされました?」


運転手さんが声をかけた


「いや、あの、ご用件は…」


「まず、乗れ」


「いえ、知らない人の車に乗るなと昨日言われたので…」

プッと運転手さんは笑って
すいません。と私に言った



「颯(ハヤテ)だ」


「え?」

「名前教えたんだから知ってる人だろ?」

「あぁ、そうか!私は凜奈です。」


一応、自己紹介をして車に乗った