静かだった。
すごく。
聞こえてくるのは側にある自販機の機械の音と、虫の鳴く声だけ…。


しばらくして車の音がした。
近付いてくる…?
遠くを見渡すと、一台の車が駐車場に入って来る。。
あなただった。

私が立ち上がると気が付いたらしく、こっちに車を走らせてくる。
ヘッドライトが眩しい。
思わず目を覆った。

エンジンの音が近付き、目を開くと車は私の正面まできていた。
しかも異常なぐらい近くまで(笑)
運転席を見ると、あなたは笑っていた。
私は運転席の窓まで歩き「殺す気ですか!?」と笑いながら言った。
あなたは「ごめん!小さくて見えなかったんだ」と言った。
「もうッ!!やっぱり帰ります!」と怒った振りをすると「冗談だよ。寒くなかった?待たせてごめん。乗って」と言われ「後ろ(後部座席)の方がいいかな…?」と聞いた。
「何、気使ってんの?前でいいよ」とまた笑い、助手席を指差した。
私はドキドキしながら助手席に乗り込んだ…。