悠太の後ろを追って


玄関からすぐの階段を上がると

悠太の部屋


「どうぞ」


いつもの ように
いつもの 笑顔で
悠太は 自分の部屋のドアを開けた




悠太の部屋は とてもシンプルで

小学校のアルバムや みんなの
寄せ書き

そして
小学生最後のクリスマス会で
私が渡した クリスマスカードが
1年中飾られている


私とふたりで撮った記念日の写真が
フレームに入って 飾られている



ふたりの時間は

昔のアルバムを見たり
昔の話をしたり

悠太のお気に入りの音楽を聴いたり
して過ごす




しばらくして

悠太からの 会話が途切れて
ふたりの沈黙の時間が続いた