『なんで花奏ってゆー彼女いるのに智花と仲良いの?』
『イケメンのくせにたらしだったりして。』
『どーせ性格も悪いんでしょ?』
『花奏と智花がかわいそう。』
ーーーーーー色んな噂が流れている。
でも颯斗は気にしないように、私に接してくれる。
いいの…?
ほぼ、私のせいなんだよ…。
私が颯斗と仲良くしてるように見えるんだって。
ただ颯斗は、わからない問題を私に聞いてくるだけなのに。
私、が、苦しめて…いるんだ。
「智花ー、ここってこれであってるか?」
もうすぐで冬休みにさしかかろうとする日。
いつもと変わりなく颯斗が私に話しかけてくる。
ーーこれじゃ、ダメなんだ。
「…っ、ごめん、私用事あるから。
花奏ちゃんのところ行っててよ。」
そっけない態度をとって、颯斗から逃げた。
これでいいんだよね、これで、颯斗には迷惑かけない…………。
教室から体育館裏までダッシュで走ってきた。
「………っ!!
ごめんね…ごめんね颯斗ぉ…!!」
ひとりで、泣きじゃくった。
あんな必死で頑張ってる颯斗なのに、私が1番迷惑かけてたなんて。
なんでもっと早く気付かなかったんだろう。
バカだ、私。
それからずっと私は、残りの授業を出ずに体育館裏で泣いていた。