プルルルル……
私の耳に当ててるケータイから音が漏れる。
早く出てくれないかな
喜んでくれるかな
色んな期待を持って、メールよりも電話を選んで通話ボタンを押した。
『-----もしもし』
プツッと音が鳴ったと思ったら、声がして緊張していた心臓が最高潮に達した。
「もっ、もしもし!!
智花、です。」
『智花どうした?』
「あの、ね…………」
私はさっき見つけた高校を紹介した。
"夢を叶えてほしいの"
"少しでも颯斗の力になりたい"
その思いも加えて伝えた。
『智花…調べてくれたの?』
「っ…ごめん、迷惑だと思ったけど、ホントに力になりたくて……。」
『迷惑とか、思うわけねぇよ。
嬉しい。ありがとな。
親と話してみる。
俺、逃げないから、応援して。』
「…!!
うん!!!ずっと、応援するから!」
じゃあなと言われ、電話が終わった。
通話時間、3分49秒。
たった3分間だったけど、1時間ぐらい話したぐらい長く感じて。
すごく幸せをもらった。