それは、3年前ぐらいに遡るーーーー。



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「颯斗、プリントある?

今日までだけど…。」


「あ、智花ごめんな。

まだ決まってないんだ、担任にも言っておいてくんね?」


「ん。わかった。」



中2の冬真っ盛りのころ。

もうすぐバレンタインっていう時に、私たちの中学は早めに、進路調査を行うことになっている。


私はクラスの代表だったため、みんなの進路調査のプリントを集める係になっていた。



「おぅ。ホントわりぃな!」



申し訳なさそうな顔をして、私から離れ男子の軍団へと入っていく。




だいたいこの時期は、みんな進路が決まってるんだけど…。


颯斗はまだ、決まってないらしい。



なにかとなにかで、悩んでるのかな。




まぁでも、こんな詳しいこと、彼女でもないし聞けるわけない。





「失礼しまーす。」


色々考えながらも、プリントを渡しに職員室に来た。



「これ、クラス分です。」


「おう、板坂さんきゅーな。」


"板坂"
は、私の苗字。



「いえ。

あ、それと……

杉瀬さんは、まだ決まってないと言っていました。」


「杉瀬のやろー……。


そうかありがとな。





全く……。
また変なこと言い出さないだろうな…?」





先生が不意に言った言葉にひっかかる。


変なこと…?

前、変なことでも言ってたの…?



「あの…先生……。」



気づけば、私は先生に聞いていた。