ミーンミンミーン……………



蝉の声が響く外が、ギラギラしていて眩しい。





「風華〜、あついよぉ。」


「そんなこと言わないでー。
余計に暑くなるー」


机にびったり顔をつけながら、下敷きで仰いでいる。




ーーーー青木風華。今年、高校で二回目の夏を迎えました。



「風華、ところで明日どうするの?」


「……おめでとうって、言うだけだよ。」


「…プレゼント、あげないの?」


「あげれるわけ、ないし。」



そんな会話をしていると、教室の扉がバンっと勢いよく開いた。


「こらぁ!颯斗!!
課題のプリントちゃんと出しなさいよぉぉ!!」


「いいんちょーごめんなさーい!」


はははは!と大声で笑いながら、教室の中を走り回る。
……うるさいっつの。


「あっ、風華!
助けてくれよぉ。いいんちょーどうにかして。」


……。


「おとなしく捕まりなさいっ!」


私は颯斗の肩を、いいんちょーの方に押し出した。