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「ん……」
あれ…私、寝てたのか。
「もう…夜だ…」
どうやら、颯斗の手を握りながら寝ていたらしい。
颯斗はまだ目を覚ましていない。
「私…颯斗になにも言ってないよ…
!」
ありがとう、
ごめんね、
……すき、
なにも言えてないんだよ?
颯斗が生きないと、私、何も言えないんだよ?
「本当にバカなんだから…!!!
もう目を覚ましてよっ…!!」
「風華っ……!!!」
ガタンっ
「智花!!」
寝る前に電話をして、来てもらった。
「颯斗はっ……
はや、と…。」
今、颯斗の姿は、誰にでも見せれる顔じゃない。
包帯がぐるぐるに顔に巻いてあって、ちょっとだけ出ている肌は傷だらけ。
「ごめん智花…、この事故私のせいで…!!!!!」
「風華のせいじゃないよ。
悪いのは……運命だから。」
"運命"…?
もし、これが運命だったら
私と颯斗は…もう結ばれない運命なの…?