「ああ!うちも手伝うよ!」


「しなくてもいいよ。手、荒れる。」

お兄ちゃんはいつでもあたしの心配をしてくれる。

「いいの。」
でもあたしは手伝った。


「ありがとう。」
「うん。」

その後はなにも話さなかった。

お皿のこすりあう音だけが耳に響いた。

5分くらいで皿洗いを終わると、お兄ちゃんは玄関へ向かった。

「どこ、行くの?」

「ちょっと、コンビニ行ってくるな。」

「うちもいくよ!」
「いいの。ゆりはお留守番!」

「子供扱いしないでよ」

「いいから。じゃあね。」