「ありがと…。」

そんなこんなで学校へ到着。

特にこれと言って特別なことは起こらず。

ー放課後ー


ーーーブロロロロロ。



バイクのエンジンの音がグラウンドから聞こえてくる。


ーーなになに!?

ーーバイク?

ーーやだ!こわ!

みんなが大声で思ったことを話し出す。
その声をしずめるように先生がカーテンを閉めた。

「お前ら、絶対カーテン開けるな。そして先生が指示を出すまで外へは一切出るな。」

担任の笹山がカーテンを睨みつけて廊下へ出た。

「な、なに?いまの…」
ななが涙目でうちに近づく。

「んー、調子に乗ってる不良どもじゃない?」

うちはさっきの奴らを知っている。

うちの過去を全て知ってる奴ら。

うちは中学の時不良だった。

自慢の黒髪は茶髪にして、スカートはパンツが見えるか見えないかのギリギリのところまであげ、当たり前のように学校をさぼった。

「そ、そうなの…?不良…。」
ななは手を震わせていまにも泣き出しそうな顔でうちに抱きついた。

「こわい…。」

前のうちだったらこんな子、ぶっとばして不良のとこへ行って喧嘩してたんだと思う。
でも親が共働きになってから落ち着いた。

髪は元の黒髪に戻しスカートも普通の丈の長さにして授業もしっかり受けた。