舞のカンが見事的中。


3時間目の途中から、銀がいつもの気だるさを見に纏って来た。


しかも、来て早々に俺をいつもの空き教室に強制連行だし!!



「いきなりなんだよ〜。銀たん」

「……すげー言いにくい話なんだ。でも諒哉を信頼して話すからな」

「お、おう…?」


シーンと静まり返る空き教室が妙に気持ち悪い。


銀が言いづらそうに重たい口を開き沈黙を破る。


「ありすに……子供出来た。妊娠して3ヶ月らしい」

「ははっ!冗談やめろってー。面白くねぇぞ、それ」

「だろうな。ほんとの話だから」

「……嘘だろ?」

「ほんとなんだ……」


ありすちゃんに子供?


つーことは、必然的に銀が父親?


いきなり過ぎて俺の頭がついてかねぇよ………。



「マジで俺バカだよな……。ありすにばっか負担かけてよ」

「お前、ゴム付けてたの?ちゃんと」

「むしろ、付けなかったことねぇよ」


相当悩んでるのか、銀がタバコを出して火を点けた。


「子供いんなら……吸うのやめろよ」

「わりぃ。今だけ、な…」