俺達が助けてあげた蘭子ちゃんは、お返しに傷の手当て~♪


ただ、仲間だからこんなこと言いたくないけどさ……。


二人ともデレデレしてて腹立つー!!


銀なんて滅多にデレないのによ~!



「次……桜井諒哉」

「しかも、俺だけフルネーム!!」

「んじゃ、俺らは席外そっかなぁ~♪帰るぞ、銀」

「あぁ。諒哉、お先に」

「帰ってくれた方がいいしー!」


大地と銀が保健室から出てくと、大地がまたひょこっとドアから顔を出した。


「子供作んなよ!」

「誰がんなことするかぁ~!まず、大切な子に手ぇ出せるわけない!」



大好きな子にそんなすぐ手出し出来るはずねぇよ。


今までだったら、分かんないけど………


蘭子ちゃんは好き過ぎてなんも出来ないって。



「アイツら、ほんとウザイよな。あ、無視していいから!」

「それより手当てする。こっち向いて」


蘭子ちゃんが近い!


消毒してくれて、絆創膏貼ってくれて………嬉し過ぎ!


「ニヤニヤしないで。やりにくい」

「こんな間近に好きな子いて黙ってられると思う?」

「知らない。でも………」

「ん?」

「ありがと…。ケガさせて……ごめんなさい」


俺の右手に包帯を巻いて、ペコッと頭を下げた。


銀も言ってたけど………


責任感じる必要ないって。