遠くから聞こえる騒がしさで目が覚めた。


重たい瞼をゆっくり開くと、隣には諒哉も亜夕もいなくて。


もう、8時じゃん……。


リビングに行くと、カラフルなボールを転がして遊んでた亜夕と諒哉。


「おはよー!蘭子!」

「らんちゃん!おはよー!ねぇ、一緒に遊ぼ?」

「おはよ。今から朝ご飯作るから、諒哉に遊んでもらってね?」

「うん!りょーやぁー!」

「亜夕ー!」



朝から元気なことで。


冷蔵庫を開けて、キッチンに立つ。


卵焼きとパン……でいいかな。


多少は料理出来るけど、そこまで凝ったモノ作れないし。



「うわ~!めっちゃ良い匂い!」

「りょーやー!卵ふわふわしてるよー!」

「なっ!卵ふわふわしてるな!」


諒哉が亜夕を抱っこして、後ろからお皿を覗き込む。


そんな二人がちょっと可愛い。


「もう出来るから。ちゃんと、おもちゃ片付けてからね」

「はーいっ。亜夕、おもちゃ片付けよっか」

「お片付けするぅ」


絶対に諒哉はいいお父さんになりそう。


こんな家庭出来たら幸せかもね。