その言葉にビクッとした。
あの時以来……
あの時ってまさか……
アルバムを思い出す。
笑顔の蒼と綺麗な女の子のツーショットが脳裏をよぎる。
「あの、卒アルに乗ってた女の子?」
そう聞くと、賢一ははっと口を押さえる。
そして、明らかに気まずそうな顔をした。
だからあたしは悟った。
やっぱり、蒼は彼女のことが好きだったと。
「ま、あの別れは悲惨だったからな。
あの頃は蒼、多少引きずってたと思うぜ?」
そうなんだ……。
悲惨な別れ。
蒼はどうして彼女と別れたのだろう。
今も彼女のこと、思い出したりするのかな?
あぁ、考え出したらキリがないよ。