「お疲れさマックス!」




舞台裏に帰ってきた俺に、碧が駆け寄る。

さっきまでのFオーラ満載の碧とまるで別人だ。



汗びっしょりの俺。

でも、碧だって負けていない。

新しく着替えたTシャツも、すでに汗がびっしょりついていた。

もしかして、碧、この炎天下の中で俺たちのライブを聞いていてくれたのか!





「……はぁ。お前見ると調子狂うな」




俺はそう言って地面に座り、水を飲む。

碧はそんな俺の頭に水をかけてくれた。




「お前ら、いい演奏するじゃん!」




なんとそこにいるのは碧だけでなく。

玄と酙も笑顔で俺たちを見ていた。




「お前らに言われたくねぇよ」




そう言うと、




「俺らも負けてられないよね」




酙が笑った。





「うちの蒼が色々迷惑かけたな」



「いや、蒼だけじゃなく、俺たち全員かも」



「もぉ!そうだよ!!

賢一も昨日セイウチしたし、慎吾はピーピーうるさすぎだし!」




何やら喧嘩を始める三人。

マジでガキみたい。

だけど、そんな三人は心底楽しそうで。

本当に仲良しなんだなと思った。




いいじゃん、クールでしかめっ面なのに、本当は馬鹿で仲良しグループ。





俺は笑っていた。

心から。