「そういえば、夏フェス出るんですね」
「うん。
……らしいね」
目を輝かせる中山。
そういえばそうだ。
優弥がまた勝手に決めたんだ。
まだまだ不完全だけど、きっと本番までには仕上がる。
いや、仕上げる。
「その夏フェスに、キングも出るみたいです」
その言葉に、
「えっ!?」
俺は固まっていた。
キングとまたブッキング!?
しかも俺は碧として。
カズ、絶対いい気しないよ。
だけど、次は本気でやるよ。
碧として。
それにキングはライバルだから。
絶対に負けない。
「中山、行くの?」
その問いに、
「もちろんです!」
胸を張る中山。
「Fが行くところには、俺はついていきますから!!」
ありがとう、中山。
ダメダメな戸崎なのに、Fを好きでいてくれてありがとう。
中山のためにも夏フェス頑張らないとね。
もちろんキングにも負けない。
また、全力で取り組むよ。