「なに、あいつら」 ヒソヒソと別のグループの声が聞こえる。 「あんなふざけた奴らとやるの? 困るよな」 「だけどあのギター、五十万余裕で超えるぜ? ベースも高い」 「馬鹿かよ…… 格好だけだろ?」 そんな相手を気にしていられない。 俺たちは、俺たちで楽しむから。 もちろん客も呼んでいない。 唯ちゃんとハル夫妻以外は。