そんな俺の格好。

それは確かにふざけていた。




黒いTシャツの背中には、艶の文字。

そのTシャツを、ダサいジーンズにインしている。

髪の毛には金髪のヅラ。

そして、煙草の代わりに飴を舐めている。






「そっくりだと思うんだけど……」




俺がそう言った時……




「プッ!蒼、何してんだよ?」




聞き慣れた声がした。




俺はその声とずっと一緒に生活してきた。

一緒にデビューして、一緒に山を乗り越えてきた。

でも、今は別々の道を歩いている彼が、どうしてここに?