Fのファンだと公言した北野さん。 その北野さんが、戸崎が心配だと言って、ヘルプについてくれた。 本心は艶を見たくて仕方ないといったところだろう。 俺はため息をついて優弥を見た。 相変わらず変な柄シャツを着ていて。 凡人とは思えないセンスだ。 「……で、何の用? くだらない用なら出てってもらうよ?」 俺は拗ねたようにそう言っていた。 「戸崎」 北野さんは困ったように俺を注意する。 俺はしかめっ面をしたまま顔を背けた。