それはそうと…… 「あたし、蒼の家に行っても大丈夫なの?」 あたしの家での出来事を振り返ると、きっと、蒼の家でも安泰ではない。 それに、あたしは蒼みたいな真摯な態度も取れないかもしれないし、機転の利いた発言も出来ない。 嫌われたらどうしよう。 そっちのほうが怖いよ…… だけど蒼はのんきに笑っていて。 「大丈夫だって! うちの家族、みんな馬鹿だから」 そう言うだけだった。