「テレビで数回見たことあるけど、無礼者で女好きのただのヤンキーだ」
「ち……違う!!」
あたしは叫んでいた。
そんなあたしを、桜とお母さんはぎょっとした顔で見た。
だけどそれがますますお父さんの怒りを駆り立ててしまったようで。
「なに?唯まで碧のファンか。
お父さんの愛する妻と子供たちを奪って。
碧め……」
「馬鹿なこと言わないでよ!!」
あたしは携帯を握りしめ、家を飛び出した。
まずい。
非常にまずい。
こんなところに蒼が来てしまったら。
まさに、飛んで火に入る夏の虫だ。
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