ゆっくり近付く唇。 蒼の香りがふわっとして、温かいものが唇に当たる。 愛しいその身体をぎゅっと抱きしめ、二度と離さないように必死でしがみつく。 「唯ちゃん……」 切なげな蒼の声に痺れるあたし。 あたしはもう、蒼から離れられない。 そのまま蒼はあたしを壁に押し付け、首筋に唇をつける。 大きな電流が走り、びくんと身体が跳ねる。 思わず手を伸ばそうとしたら、手を絡められた。 あたしは、こうやって蒼に狂わされる。