蒼に急かされ準備をして、外に出る。

マンションの駐車場には、何と見たことのある車が停まっていた。

優弥さんの赤いBMWだ。





「もしかして、優弥さんも一緒?」




思わず聞くと、




「ううん、無理矢理車借りた」




蒼は無邪気に笑っている。




「車借りたって蒼……運転出来るの?」



「まあね。高3の夏には免許取ってるから」