「ハル君、雑誌見たよ!

超かっこよかった」




ハルの周りにわさわさと集まる人。

蒼は気にせずに眠っている。




「唯、ここの場所なんだけど……」




芽衣が教科書を開いてあたしに聞くが、完全に上の空だ。

やっぱり気になるよね。

彼氏が人気者だと。






あたしも、蒼が黄色い声を浴びるたびに不安になるよ。

だけどね、蒼は絶対あたしを大切にしてくれるから。

どれだけ人気者でも、いつも笑顔であたしのもとに帰ってきてくれる。

だから、あたしも精一杯蒼を応援する。

そして、そのステージを楽しみにしているよ。