「あっ、ハル。 ノート、頼んだよ」 「嫌だよ」 「ひどっ。……唯ちゃん……」 蒼は子犬のような瞳であたしを見る。 蒼は確信犯だ。 そんな目で見られると、あたしが断れないことくらい分かっている。 「唯は甘いんだから」 そう言いながらも、ハルは結局蒼にノートを提供するんだろう。 ハルもなんだかんだ言って、蒼が大好きなのだ。