コートにボールの音が響き渡る。 蒼は手を上げ、パスを求める。 緩やかなボールが蒼へと投げられるが…… ごんっ…… 見事な音を立て、ボールは蒼の顔へと命中する。 体育館の中に笑い声が響き渡った。 「あぁ、蒼君、疲れきってるね」 芽衣が心配そうに言った。