後期から、偶然にも蒼と同じ授業がある。
それが教養選択科目のバスケットボールの授業と、化学の授業だ。
そして、今日は待ちに待ったバスケの授業。
久しぶりに蒼に会える。
今日はどんな活躍を見せてくれるのか。
ドキドキしながら体育館に行ったが……
「ザキ氏!顔色悪すぎ」
女子たちが騒ぎ出す。
「まじで?」
蒼は虚ろな表情であたしたちを見る。
その綺麗な顔には疲労の色がしっかり染み付いていて。
目の下にはクマが出来ていて。
額には大きなニキビ、髪は逆立っていた。
あたしは知っている。
蒼は碧になるために、必死で練習をしていること。
クリスマスライブを大成功させるために。