「まじで!?」 蒼は目を大きくしてあたしを見た。 そして、少し困った顔をする。 「慎吾に友達がいない!? 高校の時は至って普通だったからなぁ」 「そうだよね……」 だって高校の時は、自分を偽らなくても良かったから。 酙もいなかったし、Fも太ったおっさんだった。 だけど…… 「それは駄目だよね!」 蒼ならそう言うと思った。 あたしは、そんな友達思いの蒼が大好きだ。 満面の笑みで蒼を見ていた。