「あー、もうすっかり朝だねぇ」 帰り道、蒼が眠そうに目をこすって言う。 辺りはぼんやりと明るくなっていて。 東の空には太陽の光が見えた。 「あー、喉やられた!! これじゃ優弥に怒られるよ」 そう言って咳き込む蒼。 困った顔をしていたが、すごく楽しそうだった。 そりゃ、喉も痛くなるよね。 あんなに騒いで、あんな怒鳴るような歌い方したら。