賢一が加わった焼きそば店は凄かった。
イケメンがいるけど、超不味い。
蒼が作っていた時はそう噂されていたはずなのに、
いつの間にか超美味い店に変わっていた。
「今だ!卵入れろ、ザキ氏!」
「はいよ!」
「だーっ!
てめぇ、殻が入ってるだろうが!!」
結局、卵割り係になった蒼。
賢一はすごい速さで指示を出し、焼きそばを作っていく。
その技は芸術だ。
あたしと芽衣は接客を手伝い、ハルは笑顔で手を振る係。
そして、ケンが野菜や肉を刻んでいた。
色々あったけど、大成功だった一日目。
焼きそば店も、予想以上に繁盛した。
「これ、ショップコンテストで一位かもよ?」
笑顔で言う蒼に、
「じゃ、俺も打ち上げに呼べよ」
賢一は満足そうに笑って去っていった。