「行かないよ、蒼以外の人のところなんて」



「ほんと?」



「うん、本当」



「指切りしよ?」



「うん、指切り」





小指を差し出すと、蒼が小指を絡ませる。

蒼は嬉しそうに笑っていた。




あぁ、蒼。

あたし、蒼が大好きだよ。

こんなに胸が痛くて、温かくて、甘くて、苦しいよ。

蒼だけだよ、あたしをこんなにめちゃくちゃにするの。






「捕まえた」




蒼はそう言って、あたしの手をぎゅっと握る。

そのまま壁に押し付けられ、たくさんのキスが降り注ぐ。

愛を確かめるように。

もっともっと相手を求めるように。




あたしを抱きしめ、右耳のピアスを甘噛みする蒼。

いつものように電流が流れ、身体の力がなくなって、必死に碧に掴まった。




「唯ちゃん……いい?」




蒼はそう、耳元で囁いた。







あたしの大好きな蒼。

子供みたいに無邪気なのに、時々甘くてエロい。

身体も心も、あなたから離れられない。

今日もあたしは、あなたに狂わされる。