「唯、調子はどう?」




授業を終え、笑顔であたしに聞く芽衣。

あたしは、そんな芽衣を徹夜明けの血走った目で見た。




「うっ……唯、ブサイク」




分かってるよ。

最近、自分磨きする余裕なんてないよ。

だって、あたしの頭の中はギターでいっぱいだから。




「でも、唯には蒼君がいるから大丈夫だよね?

蒼君、一ヶ月で完璧にするって言ってたし」



「完璧どころじゃないよ。

蒼と優弥さんが束になってかかっても、あたしは上達しない」




大きなため息をついていた。