「2人して私をいじめるんだ…」
そういうと
「可愛いからいいじゃん」と新島くんにまで言われてしまった。

私は極々普通な高校生のはず。

だけどみんなは私のことを可愛いという。

理由は
身長が低くて
童顔だからだ。

でもまさか新島くんに言われると思わなかった…

そんな事を思ってると…

「さぼるぞ」
新島くんにそう言われて
キョトンとしながら教室をさった
あー
今日から高校…
憂鬱だ。

理由は
自分の本性をかくしているから。

俺は中3の前期のときまではモテてた。

でも実際
女子にキャーキャーされるのは好きじゃない。

だから
中3の後期からジミーになってみた。

おかげで女子は俺の周りにはいなくなった。

高校でもやるしかないのか…

そんなことを考えてると

「おーすっ」

その声に振り返ると
俺の大親友のさとしがいた。

こいつも俺と同様に
中学のときはモテてた。

たぶん今でもモテてる。

さとしは女子にキャーキャーされるのが嫌いじゃない。

「うぃ」
俺はあいさつをかえした。

「今日からずっと地味でいくのか?」
さとしに言われた。

「地味でいくよ。」俺はいった。

「そっか…
お前はほんともったいないなー。」
さとしに言われた。

「いーよべつに。」
俺はいった。
べつに女子がいなくても
俺はいきていける。
「なぁなぁ秋優。あの子可愛くね?」

さとしの視線のさきには…

背がちっちゃくて目がクリクリしてる
色白な女の子だった。

どう頑張っても高校生にはみえない。

「確かに可愛いけど…
あの子中学生じゃね?」
俺はいった。

そしたら

「はぁ?
あの子高校生だよ?童顔だから年下にみえるんだよ。」さとしがいった

あーなるほど俺はおもった。

「俺あの子狙いでいこうかな」
さとしが真面目にいった。

俺は
「かんばれよ」としか言えなかった。
俺達はクラス表をみて
同じクラスなのをしった。

「よし
教室いくか。」
さとしがいった。
クラスについてから
俺は先生に渡すのがあったから

「先生んとこいってくる」
とさとしに言って
教室をあとにした。
なるべくはやくクラスにもどりたかったから

廊下や階段をダッシュで降りた

そのとき

ドンッッ

ぶつかってしまった。
その人をみると
「ごめんなさい」
とすごく申し訳なさそうに言われた。
この子…朝さとしが言ってた人だ

そう思った俺は
「大丈夫…」と言ってその場から消えた。

もっとかっこよく言えばよかったかな?
あの子と仲良くしたいけど
どーせ女子は顔なんだよ
地味になった瞬間俺の周りから姿を消す

「あの子もきっとそうなんだ」
と独り言を言いながら
先生のもとへ走った
先生に無事に渡せた俺は
今度はいそいでクラスへ向かう。


クラスについて座席表をみると
俺の隣りに上郷希優と書いてあった。
俺の前にはさとしがいた。

席に座ろうとしたとき
隣りの人 上郷希優 って人が振り返った

あっ…

心の中で思った。
朝ぶつかった子だ。

「よろしく…」
地味になるために俺はボソッといった。

上郷はよろしく…っていったあとに
今日の朝ぶっかったひと?
と聞いてきたから
「そうだよ…」といった。

すると
「再会できたんだ」
独り言でいったんだろうけど
俺にはばっちり聞こえた。

だから
「どうしたの?」
って聞いたら
訳の分からない言葉を話してたので
つい笑ってしまった。

そしたら「可愛い」と上郷に言われた。

「え?」
俺は聞き返してしまった。

なぜか俺は顔が赤くなった。

恋?
なわけねーか。

そんで俺は素直に「上郷の方が可愛いよといった。」
そしたら
上郷のやつ…
「え?」
っていって
パニック起きちゃったんだよね
それみて爆笑の俺ね
まぁチャイムがなるからっつって
何もなかったように朝の会を終えたんだけどね。

その後、上郷がさとしに話しかけてたんだ。
そんな場所をみて俺の胸はチクリと痛んだ。
「なんだこの気持ち…」
初めての感覚…
あーイライラする。

そう思ったとき
さとしが「可愛い子が隣りでよかったな」と言った。そしてきゅーちゃん可愛いーと連呼していた。

確かにそうだ。上郷は可愛い。俺は幸せ者だな。
ん?まてよきゅーちゃんってなんだよ。

急に仲良くなりやがって…

上郷とさとしが仲良くしてると胸がズキズキしてくる。

やきもちってやつか?
俺はいても立ってもいられなくなって…
「さぼるぞ」

上郷の腕を引っ張った。
ヤバイ。
俺の本性バレたかな?
大丈夫かぁ

俺らは静かに屋上へ上がった。
「どうしたの?」私は言った。
なんか怒らせちゃったかな?
私…何かしたっけ?
「俺…」
新島くんは何かを言いかけてやめた。
なんだろう?
新島くんへの疑問がドンドンふくらんでいく。
「俺さ…
お前のことすきなんだよね」
新島くんは言った。

「え?」
新島くんが私のことす、すき?
えっ?
心臓がバクバクと音をならす。
てかまって。
「新島くんそんなキャラだったっけ?」と私は言った。
そしたら新島くんは
「あー」
と言って
眼鏡を外して
長めの前髪をあげた。

うゎ
かなりのイケメン…

「俺の本性分かっちゃった?
実は色々あってわざと地味にしてたんだ。」
「だけど無理だった。お前と出会って俺は…
俺は…お前に好かれるために地味じゃダメだと思ったんだ。
だから
俺と付き合ってくれないか?」
新島くん
こんなことを想ってくれたんだ。
嬉しい。