『ゆうくん、何してる?』

あいからのメールを、受信した。

『何もしてないよ。あいは?』

当たり前に感じているメールでさえ、僕にこんなに笑顔をくれること、あいは知ってるのかな?

『何にもしてなーい。』

ただ、会いたい。とかの言葉は、喧嘩しない限り、あいからは言ってくれないから、時折り、僕は寂しく思う。

『何かしなよ。もうすぐ、学校だよね?』

ほら。会いたい。と言えばいいのに、あいからの、会いたい。を、ただ、待ってる。

『そうだよぉ。嫌。』

あいを好きになればなるほど、小さいことが嫌になり、不安になり、伝えきれない思いのせいで、喧嘩。の答えにたどり着くんだ。

歩いて、すぐ会える距離なのに、気持ちは、遠く感じるよ。

『そっか。頑張れよ。』

そっけないメールは、怒ってるわけじゃない。

本当に、寂しいだけなんだよ?

『うん!!頑張る!!』

「…………。」

携帯を、一度閉じた。

コンポは壊れたから、CDラジカセにセットしてある音楽を流す。

引き出しを閉まって、汚れた部屋を片付け出した。

『ゆうく~ん!!』

三十分くらいすると、あいからメールが届いた。

『はーい?』

求められているのかな?と、自惚(うぬぼ)れながらも、少し嬉しい。

『暇。』

心の引き出しの奥に閉まってある感情が、こんな些細なことで、キュン。となる。

だから、いつも僕は負けてしまい、会おうか?と口にしている。