「はぁ…」





朝になれば、大嫌いな学校に行かないといけない。





「…イヤ……行きたくない…」





ずっとこのまま夜が続けば良いのに…。





そう願ってるのはあたしだけなんだろうか。





「彩矢ー!起きなさーい!」





だけど、そんなあたしの願いは届かず、朝はまたやって来た。





「ねえ…お母さん…」

「なに?もう出掛けるんだけど」

「もう仕事行くの…?」

「何言ってるの?今日からお母さん社員旅行よ」

「えっ…」



そんなの聞いてない。



「お金置いとくから、ご飯は好きなようにして」

「いつ…帰って来るの?」

「明後日の夜ぐらいかしら?もしかしたら明々後日かもしれないし」

「そう、なんだ…」

「ご飯ならお金置いてるから大丈夫でしょ?じゃあ行くわね」

「あっ…いってらっしゃい」



話…聞いてほしかったのに…。





いつからだろう。





お母さんとはまともに話をしてない気がする。





仕事が忙しいから仕方ないけど…





でも…





あたしにはお母さんしかいないのに…