「えっ…?」
「おかしいおかしいって、クラスメートが悩んでこんな事してしまったのに、何でそんな酷い事言えるん?」
「ひ、酷い事って…」
「それとも、これの原因は…君なん?」
「えっ、違うわよ!?」
「ふーん…まあ、ええわ。先生、ちょっと洗ってきますー」
「あ、あぁ」
「ほな、行こっ」
「えっ、う、うんっ」
クラスのみんなや先生は驚きながら、出て行くあたしと転校生を見つめていた。
春菜だけは悔しそうに睨み続けていた。
「この学校ってシャワー室みたいなんないん?」
「あ、はい…」
「そっかー。ほなトイレしかないなぁ。トイレってどこー?」
「み、右に曲がったら、あ、ありますっ」
「本間や!じゃ、洗っておいでっ」
「えっ、は、はい…」
「そうそう、保健室どこ?」
「えっ…あ、あの階段下りてすぐ、です…」
「そっか!わかった、わかった!ほな、洗っておいで!」
ニコニコと笑う転校生に促されるようにトイレに入って、頭を濡らした。
あの転校生…変。
あたしが言うのもおかしいけど、変だよ。
こんなあたしに優しいなんて…。